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庭園日記

「 ミニコラム 」

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2025.05.06 Tuesday 15:03

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続・漫画の可能性

2008.10.03 Friday 21:45

 作者が物語作家として優秀であればその舞台装置は問わない。つまり、巨大ロボットが登場しようが、変身ヒーローが登場しようが一向に構わない。むしろ、そのジャンルの諸規則を無視せず生かすことがまずどの芸術でも条件だろう。それを考えれば、アニメ作家に及ばない小説家、小説家に追随を許さない漫画家の存在も成立する。結論付けると、アニメ/漫画は「広義の意味での新しい文学形式」であるのかもしれない。
 
 もっとも、新しき芸術とは常に他分野を参照する必要性を孕むものだ。
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漫画の可能性③-系譜制作-

2008.09.20 Saturday 18:13

「何かを継承するにあたって、自分はどういう系譜に属しているかを考えることだ」p92
「精神的な系譜というのはいよいよもって自分で宣言してしまえばいいだけだ」p93

(斎藤孝著『座右のゲーテ』光文社新書より)

 クラシックと違って明確の価値基準の存在しない漫画という分野は特にそうだ。自分が影響を受けた作品の系譜を作ること、価値を創造することが大事だ。完成された漫画を描く人は恐らく、自分のリスペクトする作品のルーツが確立していて、それを自在に引き出せる人なのだと思う。

漫画の可能性②

2008.09.20 Saturday 05:39

 漫画の芸術性はもちろんその人が確立した個性にもよるだろう。そして、自分自身これから試そうと思っているのは、漫画以外のジャンルの作品を読むことだ。例えば私の場合、映画や哲学書や詩や小説や評論である。同じ分野から影響を受ける必要がないのはライトノベルもそうだろう。ことのほか、ライトノベルから離れた文筆活動をしている作家の方が、良質な作品を書いている。まだ漫画にはこれといった秩序がなく、名作と呼べる作品が不在なのだから、他の芸術分野から学ぶことはまだ大いにあると思う。

漫画の可能性

2008.09.19 Friday 20:57

Q.「漫画」というメディアは今後、どのような発展を遂げるとお思いですか?
A.既に発展を遂げたと思います。あとは、個々の才能を待つばかりで、他の芸術分野と同じでしょう。

(森博嗣著『臨機応答・変問自在2』集英社新書p27より)

 しかし、漫画はまだ芸術と呼べる作品の登場は少ない気がする。映画史もまだ100年ほどなので、これからの展望次第だろう。
 また、漫画は名作の定義が曖昧だ。人によっては大友克洋を指すこともあるだろうし、また手塚治虫を指すだろうし、浦澤直樹を指すだろうし、萩尾望都を指すだろうし、鳥山明を指すだろう。いずれもそれぞれ傾向が違う。そして、古典をあされば名作が見つかるという分野でもない。その名作を定めるには、各読者の主張、つまり主体性が問われる。だが、その主体性を持つ立場の読者もまた少ない。よって、広く読まれる作品が必ずしも深く読まれるか判別出来ない。
 ひとつ言えることは、どの芸術でもそのジャンルの定義内で完成していることが名作のゆえんなのだ。エンターテインメントの性質を備えていることが漫画というメディアの条件ではないだろうか?

日本語を磨く

2008.09.14 Sunday 18:24

 詩は芸術性を問われる言語作品だが、その芸術性を発揮するにはまず日本語を押さえることだ。これは絵画の写生と同じ、自らの表現を補強する基礎なのだから。読み易い文章と正しい日本語は矛盾しない。森鴎外を「難解」の一言で済ませる読者は現在は少なくないが、けして鴎外の文章が完成されていないわけではない。
 現在はただでさえ、作品が作品を超える時代ではなく、古典に通ずる作品を残すことに意義がないとされる時代なのだから。ことわざと四字熟語も勉強すると面白い。森博嗣から言わせると、漫画にすら名文は宿るという。漫画を描く場合でも、その台詞の出来栄えに重点を置くと作品に厚みが出るかもしれない。
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