ファンタジーというとどうしてもツクールを連想する。アクションゲームツクールは黒い稲妻さんのブログで初めて存在を知った。いつか今日挙げたような小説をベースにしてシナリオでも考えたい。
最近流行のファンタジー。「剣と魔法」のみならず、むしろ虚構世界を描く作品全体がブームとなりつつある。ちなみに私も新紀元社出版のファンタジー資料はいくつか持っているが、そのようなゲーム的なものでなくとも、「幻想」と「虚構」を描いた作家たちはいくらでもいると思う。
「スチームパンク系」
蒸気機関とファンタジーの融合。この辺りは『鋼の錬金術師』効果でほとんどジャンルとして使い尽された。今はあれ一本押さえておけば完璧だろう。ちなみに、最近スチームパンクの古典『ディファレンス・エンジン』が復刊された。
「『スカイ・クロラ』等、時代・場所不特定系」
もともと傾向としてはフォークナーや阿部公房らの前衛作家が虚構の世界を描くことが多かった。今では東浩紀の指摘にもあるように、かつての前衛作家のほとんどは虚構から関心を退き(ノーベル賞作家ル・クレジオもまた)、「バーチャルリアリティ」という舞台は文学畑というよりむしろエンターテインメント作家たちに受け継がれることとなる。
「ロマン主義文学系」
私は 『指輪物語』『ゲド戦記』とそこから派生したハヤカワFT、創元推理、富士見ファンタジア文庫らのレーベルには馴染まなかった。その反面、佐藤亜紀『鏡の影』『バルタザールの遍歴』は現実と幻想の交錯を描いた点で好評価している。佐藤亜紀自身も「ドラゴンも勇者も登場しない」ファンタジーを追求したところはあるそうだ。佐藤亜紀の受賞した日本ファンタジーノベル大賞は名作の穴場だと思う。