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庭園日記

芸術作品一般を扱うブログ

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2025.05.06 Tuesday 14:15

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たかしげ宙原作/曽我篤士作画『緑の王』(マガジンZコミックス)

2008.10.07 Tuesday 20:26

 マガジンZの作家群は昔ながらの漫画を描こうという姿勢が伝わってくる。
 特撮オマージュ作品は(一部では)最早ジャンル化されている傾向がある。ヒーロークロスラインという変身ヒーロー作品専門のオンライン漫画雑誌も現在展開しているぐらいだ。最近平成ライダーが不作だと(私は)思うのでオマージュ系列の方が読んでいて楽しい。さてこの『緑の王』原作のたかしげ宙は『スプリガン』という漫画が結構有名らしい。『緑の王』は個人的にコンセプトを言うと、青年向け仮面ライダーといったところ。一時的に全身が変身するのではなく、時が経過するにつれて徐々に肉体の部分部分の異形化が進んでいく主人公。しかし主人公中心に物語が展開するわけではなく、あくまでSF的舞台の挿入要素といったところがミソ。
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メタフィクションの魅力

2008.10.05 Sunday 15:25

 メタフィクション、詳しい定義は私も理解していないが、つまるところ小説について述べる小説のことらしい。確かにメタ的と称されるレムの『完全な真空』やボルヘスの『伝奇集』は架空の小説を紹介する小説だ。どうにもこの手の既存の小説形式を逸したポストモダン文学は研究者もしくは小説以外の読書家に読まれることが多いらしい。彼らはごく一般的な小説では満足しないのだ。
 小説の定義を超えて多様なジャンルを小説に含めたいあなたには是非思想書、特にライプニッツの『モナドロジー』、ホッブズの『リヴァイアサン』、スピノザの『エティカ』を読んで頂きたい。フーコーなど現代思想も哲学というより文学の側面が強いらしい。これらはフィクションとして読むとまた違った視野で読めて面白い。
 なんでも、ボルヘスは宗教もオカルトも哲学も全て文学作品として読んだそうだ。彼の作品世界に惹きこまれると小説の定義が分からなくなってくる。

続・漫画の可能性

2008.10.03 Friday 21:45

 作者が物語作家として優秀であればその舞台装置は問わない。つまり、巨大ロボットが登場しようが、変身ヒーローが登場しようが一向に構わない。むしろ、そのジャンルの諸規則を無視せず生かすことがまずどの芸術でも条件だろう。それを考えれば、アニメ作家に及ばない小説家、小説家に追随を許さない漫画家の存在も成立する。結論付けると、アニメ/漫画は「広義の意味での新しい文学形式」であるのかもしれない。
 
 もっとも、新しき芸術とは常に他分野を参照する必要性を孕むものだ。

使えそうな本発見

2008.09.24 Wednesday 15:22

 浜本隆志『魔女とカルトのドイツ史』(講談社現代新書)

 作品のアイディア源に困ると必ず自分の本棚へと向かう私。現にこの方法は結構有益である。現在構想中の作品がドイツ舞台のオカルト/神秘ものなので(ちなみに「ファンタジー」と差別化を図る)、丁度イメージに合う資料だ。オカルト系資料は日本語訳はしょっちゅう教科書となる本が絶版を繰り返すので、中学生~高校生まで英語をみっちりやった自信のある人は、英訳資料を探すとよいかもしれない(この辺は歴史的観点で書かれていない怪しい本がかなり多いので、参考文献から探すのが着実)。

 今回は具体例がかなり低俗だが、ニーチェが言うように「創造するためにこそ学ぶ」のが大事だと思う。勉強はそれ自体が楽しいのも勿論あるだろうが、手段のひとつという見方も大切だ。

自称「変わりもの」症候群

2008.09.22 Monday 13:08

 今回は雑談。テーマは敢えて言うと「変わりものの定義」。
 私は自分から個性的だと人前で誇る人はちょっと疑問を抱く。そういう人は「敢えて」他と違った行為をし、違った物事を捉え、違った物品や趣味を飾るひねくれたタイプの人であることが割に多いのも事実ではないだろうか。確かに、「個性」とは他者との差異で作られるのもひとつなのかもしれないが、「特別であろうとする意思」は逆に芸術と行動の洗練を阻害する可能性もある。要するに、率直に自分を表現するのも大事だと思う。そうすると、自ずと自分の限界に気付き、何かに倣うことに気付くかもしれない。
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