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庭園日記

芸術作品一般を扱うブログ

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ファンタジーというジャンル考察

2009.03.25 Wednesday 17:40

最近流行のファンタジー。「剣と魔法」のみならず、むしろ虚構世界を描く作品全体がブームとなりつつある。ちなみに私も新紀元社出版のファンタジー資料はいくつか持っているが、そのようなゲーム的なものでなくとも、「幻想」と「虚構」を描いた作家たちはいくらでもいると思う。

「スチームパンク系」
 蒸気機関とファンタジーの融合。この辺りは『鋼の錬金術師』効果でほとんどジャンルとして使い尽された。今はあれ一本押さえておけば完璧だろう。ちなみに、最近スチームパンクの古典『ディファレンス・エンジン』が復刊された。
「『スカイ・クロラ』等、時代・場所不特定系」
 もともと傾向としてはフォークナーや阿部公房らの前衛作家が虚構の世界を描くことが多かった。今では東浩紀の指摘にもあるように、かつての前衛作家のほとんどは虚構から関心を退き(ノーベル賞作家ル・クレジオもまた)、「バーチャルリアリティ」という舞台は文学畑というよりむしろエンターテインメント作家たちに受け継がれることとなる。
「ロマン主義文学系」
 私は 『指輪物語』『ゲド戦記』とそこから派生したハヤカワFT、創元推理、富士見ファンタジア文庫らのレーベルには馴染まなかった。その反面、佐藤亜紀『鏡の影』『バルタザールの遍歴』は現実と幻想の交錯を描いた点で好評価している。佐藤亜紀自身も「ドラゴンも勇者も登場しない」ファンタジーを追求したところはあるそうだ。佐藤亜紀の受賞した日本ファンタジーノベル大賞は名作の穴場だと思う。

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Radwimpsという詩人

2009.03.22 Sunday 05:29

 J-popのジャンル特性は歌詞である。なぜならば、メロディの質としてのJ-popは洋楽やサウンドトラックに譲るからだ。そこで、最近知ったRadwimpsという「詩人」。森博嗣唯一の詩集『魔的』を思わせる幾何学的な言語センス、従来のJ-popで触れられたことの少ない諸要素--英語表現の多用、歌詞の延長、アイデンティティというテーマを設定に振り分けた。またアルバム「アルトコロニーの定理」のジャケットのデザインもシュルレアリスム絵画のコラージュを思わせるところがある。それは、極めて実験的なバンドだ。

「ネタ切れ」対処マニュアル

2009.03.17 Tuesday 06:49

「君たちは君たちの感覚でつかんだものを究極まで考え抜くべきだ。君たちが世界と名づけたもの、それはまず君たちによって創造されねばならぬ。」
「評価は創造である。君たち、創造する者よ、聞け。評価そのものが、評価を受けるいっさいの事物の要であり、精髄である」
(ニーチェ)

 友人との会話で「書きたいものが浮かばない」と話題になることが多い。原因は十人十色だろうが、焦ってすぐに作品を作り出そうとすると逆に心を打つ作品は生み出せないかもしれない。「ネタ切れ」の対処法は「まず評価から始めよ」ということだ。創作とは評価することから始まる。「これが私の好きな作品だ」「これが私の求める作品だ」といった基準を明確にすることが、創作の基礎であり第一歩である。
 ひとまず筆を置いて自分の好みに正直であろう。

孤独に耐える

2009.03.11 Wednesday 06:04

 小学生~高校生あたりまではプロの作家を目指していたという人もいるだろう。しかし、その夢をかなえる人は本当に少ない。ただし、私自身はプロになることにそれほど強い意味があるとは思わない。そんなに強迫的に考える必要はないということだ。ニーチェやカフカなど死後になって評価される作家のケースもごまんとある。つまり、死ぬまで作家になれない人もいる。
 そうではなく、生涯貫き通したいテーマというものを持てればこれから先退屈しない。創作とはそういうものだ。

個性と客観の一致

2009.03.11 Wednesday 05:52

 忌むべき「大衆」という概念が存在する。それが客観を排斥し、個性を弾圧する。なぜならば、個性と客観とはイコールであるからだ。そもそも個性的であるためには客観を学ぶことから始まるというのに、それをおろそかにするということはただの不遜に過ぎない。大衆とは個性的でも客観的でもあろうとしない人間の不安が表出したものではないだろうか。
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