『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』の他、『ゴダールの決別』を観た。
『決別』はイメージ表現の錯綜と難解な言説から成る作品世界の構築に魅せられた。それは映像、つまりはイメージでしか示せない作品の精神があるのだろう。
「ゴダール至上最難解」とジャケットに書かれるだけあって、読者への深遠な理解を提供・要求する。しかし、『決別』は作品の芸術性としては確かに高クオリティだ、それはかろうじて分かる。
斎藤孝もゴダール、タルコフスキー、アンゲロプロス等の巨匠を「圧倒される作品」だという。その圧倒に直面した、私に残された奇妙な「余韻」は、恐らくこれから人生のプロセスを踏むことで少しずつ確実なものへと変わっていくのだろう。
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