2025.05.06 Tuesday 10:32
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2009.09.09 Wednesday 14:07
こちらのブログでは基本的に話題はアートよりサブカルに振り分けることにしている(というより結果的にそうなっていた)。プログレや『エヴァ』、『ブレードランナー』等、アート系のサブカルに記事の焦点を当てている。
批評理論は最近のアニメと関わりが深い。東浩紀の批評を読んで実際そう思う。間テクスト性をアニメに用いるケースももう少なくなくなってきたように見える。批評理論を齧るとアニメも読み解きが深くなって面白い。
プログレも間テクスト性=参照を気にすると聴き方が変わってくる。
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2009.07.13 Monday 12:16
今ストックしてあるアイディア
演劇:
・ホッブズの思想書『リヴァイアサン』で描かれた国家を劇で再現する
・ウンベルト・エーコのように引用で劇を成り立たせる
映画:
・森博嗣『スカイ・クロラ』の映画脚本化(去年公開されたアニメ版とは違ったアプローチ)
・『トワイライトゾーン』やヒッチコックのようなシュールなショートショート
小説に対して、映画と演劇は実際に上演するまでに手間と金が掛かるのが難点だけどね……。何にせよ、アイディアのスケールが大き過ぎるのでしばらく温める予定。ところで、黒い稲妻さんの脚本が完成したようですね。勿論今までアイディアは沢山あったかもしれないけれども、実際に脚本までかこつけたのはこれが初めてなのかな? 何はともあれおめでとう。自分も最近は興味が上に挙げたように脚本に向いてきたので、今忙しいだろうけど、機会があれば、色々黒い稲妻さんに教えてもらおうかな……。
2009.07.12 Sunday 17:29
物語の構成要素というと、プロップや大塚英志のような物語の下敷きのことを連想されるかもしれないけれども、今回思いついたことはそうではなく、物語のコンセプトのことだ。今日イットさんと話題になったが、「特定の映画と映画が似ていると言われるとき、本筋以外に似ていることがある」といった次第である。
例えば、『マトリックス』は『ブレードランナー』の影響下にある作品だが、別段レプリカントが出てくるわけでも、デッガードそっくりのキャラクターが出てくるわけでもない。多分、別のところに関連・類似があるのだろう(思いつく範囲では、例えばSFに哲学を導入した点)。
そこからヒントを得てみて、物語のコンセプトを要約する、コンセプトを真似て作品を考えるなどをすると物語の体操になるかもしれない。
例えば、しょっちゅう私が話題に挙げる「エヴァンゲリオン」を少しコンセプトを解体してみる。
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「何故使徒と戦うか」⇒カフカなどに見られる実存的テーマ
理由も分からず戦う不条理な物語⇒同じくカフカ小説
アニメに哲学という発想⇒ルーツは大友克洋作品と押井アニメ⇒さらに辿ると「SFに哲学」は『ブレードランナー』から始まる。
オカルト・宗教をアニメに用いる⇒ロマン主義など反伝統的な芸術運動に見られる手法で、現実逃避の材料にされる傾向もしばしば。
後半の物語の崩壊(謎の伏線)⇒カフカ『審判』かと思いきやTVドラマ『ツイン・ピークス』。
TV版のラスト⇒いわゆる「メタフィクション」と呼ばれる現代文学によくある展開。寺山修司の映画のラストにも主人公が映画について問うシーンがある。
引用・パロディ・オマージュで作品を成り立たせる⇒ポストモダン哲学は基本的に全ての思想は引用に過ぎず、新しいことは過去の作品を参照することでしか生まれない。
芸術と娯楽の境界線の消滅⇒プログレッシヴ・ロックはロックにクラシックの形式を与えたジャンル。1970年代カウンター・カルチャーは大衆作品(ロック、アニメ)にクラシカルな材料(クラシック・文学)を取り入れることでより発展した。以降プログレ自体古典となるが、内容の難解さのため、コア向けの音楽となる。
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等々、作品が何に影響され成り立っているか、ジャンルとジャンルの類似は何かを考察するのは楽しいかもしれない。
2009.07.10 Friday 07:38
例えばカフカの小説作品が挙げられる不条理物語。一切背景設定に説明のないカフカ小説。理由も説明されず、一方的に謎の裁判に掛けられる主人公、主人公はその原因をつきとめようとするが、解決どころか事件の謎は次から次へと増えていく。そしてある日突然(裁判所ではない)人気のない場所に呼び出され、主人公は処刑され、事件の謎は一切明かされないまま物語は終わりを迎える。
このように、ディテールの説明(「何故裁判にかけられるか」)なしに物語を展開すると、余計な設定の説明もなく物語をスムーズに運べるのがメリットだ。
2009.07.09 Thursday 08:54
特撮作品 『仮面ライダーBLACK』は「運命で定められた主人公」「親友もしくは兄弟との対決」「主人公の死と復活」といったよくある構図である。ちなみに、古代ローマの伝説「ロムルスとレムス」も双子の誕生と対立を扱ったもので、つまり『BLACK』は英雄を扱った伝説を特撮に翻案したケースなのである。
子ども向け番組によくある「カッコいい台詞」「奇をてらわない分かり易いプロット」は実はシェイクスピアの劇作品や古代ギリシアの演劇にも通じるところがある。シェイクスピアの『ハムレット』は父親を殺した叔父に復讐を誓うオーソドックスな物語を詩的な台詞で彩る内容だ。
シェイクスピアと仮面ライダーの共通項を上手く活用すると面白い漫画が出来るかもしれない。