ギリシアでは哲学(=Philosophy)が誕生するよりも早く神話(=Myth)が先にあったらしい。
思想ではなく神話。
「神話」という人間の想像力の起源。ゴダールやジョイスは双方とも神話を題材としているが、恐らく神話の持つ普遍性へと魅入られたのだろう。「神話」をモデルにすることでより高次な(あるいは純粋な)作品を生み出す。秩序を失った、ロマン主義の再来であるともされる現代にとって、神話の助けがより求められる時代になったのではないだろうか。ユング派の心理学者・河合隼男も「ソウル・メーキング」という手法で神話を読むことを提案している。
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